PSエミュレータの性能ランキング【PC版】

実機BIOS不要のPSエミュレータ「DuckStation」はアップスケーリング機能を搭載しており驚くほど高画質なゲーム画面が再現可能になり大いに盛り上がっています。2021年PSエミュレータの進化はまだまだとまらない。

また、長年開発されているXEBRAは着実に互換性が向上してゲーム起動率はPSエミュレータの中で最も高くなりました。ePSXeの開発が止まってから5年間で時代が大きく変化しています。

PSソフト入手と各種エミュレータ解説

PSエミュレータといえばePSXeを代表するようにゲームごとにプラグインを変更して互換性を高めていましたがそれはもう過去のことになりました。

当サイトでもBIOS吸い出し不要プラグイン不要で専門知識要らずで簡単に扱えるPSエミュレータを優先的にスポットを当てて掲載しています。

プレイステーションは世界で最も売れたゲーム機としてギネス認定されており25年以上経過した今も変わらない人気を保ち活発的なPSエミュレータ開発が行われています。

PSエミュレータ 完成度 BIOS プラグイン 日本語 RetroArch
DuckStationアイコン DuckStation 不要
※裏技検証済み
不要 O O
XEBRAアイコン XEBRA 不要 不要 X X
PCSXR-PGXPアイコン PCSXR-PGXP 不要 必要 X O
PSゲーム機アイコン PS Games エミュレータで遊ぶためのPSソフトを入手
以下非推奨、古いWindows対応
ePSXeアイコン ePSXe 不要 必要 O X
AdriPSXアイコン AdriPSX 不要 必要 X X
SSSPSXアイコン SSSPSX 必要
※裏技未調査
必要 X X
CVGSアイコン CVGS 不要 不要 X X
bleem!アイコン bleem! 不要 不要 X X

DuckStation 実機を超える超高画質グラフィック

PSエミュレータ:DuckStation
PSエミュ:DuckStation起動画面
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows/Linux/Mac/Android
推奨CPU Celeron G5900以上 (3.4GHz 2コア4スレッド)
AMD Athlon 3000G以上 (3.3GHz 2コア4スレッド)
推奨GPU NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上
※ネイティブ画質なら内蔵GPUで問題ありません
メモリ 2GB以上
PSエミュ
機能性
PGXP (PS特有の3D歪み修正)
アップスケーリング (高解像度で再描画)
ReShade (色調補正)
テクスチャフィルタリング (テクスチャを中間色で補完)
ワイドスクリーン (描画領域が横に広がる)
倍速/ステートセーブ/チート
日本語 対応
BIOS 不要
BIOSを公式からダウンロードする裏技
プラグイン 不要
RetroArch 対応
エミュ公式  DuckStation公式サイト

面倒な設定は不要でソフトだけ用意すればすぐにでも遊べる人気のPSエミュレータです。DuckStationを直訳するとアヒル駅。愛らしい名前ですが再現性やエミュレーション精度は飛びぬけて優秀です。最近登場したばかりのPSエミュレータなのでePSXeほどの知名度はありませんが期待されています。

2015年ごろまでは新しいPSエミュレータ開発者がなかなか現れず停滞の時期がありましたが近年DuckStationの登場によりアヒル革命が起きたのです。

初代PSでもここまで高画質化できる

[YouTube] DuckStation画質比較 実機 vs 2K

他のPSエミュレータと比較するとグラフィック再現に最も力を入れており実機をはるかに超える画質で遊べることが一番の強みです。6倍の1440pで再描画すると驚くほど綺麗になるのでグラフィックボードを積んでいる人は試してみてはいかがでしょうか。

画質の変化にも驚きますがワイドスクリーンハックで表示領域が広がることも実機では当然不可能なためPSエミュレータ独自のメリットです。ワイド化するとキャラクターが横に太ることを一般的にイメージしますがDuckStationのワイドスクリーンは描画領域が広がるためデブりません。

プラグイン不要で最初から日本語化対応

近年はBIOS機能を内蔵しているPSエミュレータがいくつもありBIOS吸い出しやプラグインは不要の方向へと変わりつつあります。いくつかのPSエミュレータは最初から日本語化できるためePSXe全盛期のような初心者お断りな時代は終わりを告げました。

DuckStationは開発が開始されたばかりで一部ゲームに対応していませんが、いずれ互換性もナンバーワンのPSエミュレータになる日が来るでしょう。現段階の互換性は97.6%です。

プレイステーションはまだまだ進化する。

XEBRA PSソフト対応率が最も高い

PSエミュレータ:Xebra
XEBRAビデオプラグイン
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows/Android
推奨CPU Celeron G5900以上 (3.4GHz 2コア4スレッド)
AMD Athlon 3000G以上 (3.3GHz 2コア4スレッド)
推奨GPU AMD内蔵GPUでサクサク動きます
Intel内蔵GPUでも問題ありません
メモリ 512MB以上
日本語 非対応
BIOS 不要
※用意すると互換性UP
プラグイン 不要
※用意すると画質UP
RetroArch 対応
エミュ公式  Xebra公式サイト

エミゅってしまうま(略称XEBRA)は研究も兼ねて将来のPSエミュレータ開発者へ情報提供を目的として作られました。熱心に研究を続けられており10数年経過した今でもプレステへの情熱は止まりません。

数あるPSエミュレータの中でも互換性や精度が抜群に高い特徴を持っており正確なグラフィック再現を目標にしています。基本はネイティブ画質で遊ぶことになりますがビデオプラグインを用意すると互換性を犠牲にして画質を向上させることもできます。

エミュレータの専門知識は不要、すぐ遊べる

XEBRAはプラグイン不要でBIOS要らずなPSエミュレータとしての強みを持っておりソフトをパソコンに挿入するだけですぐに遊べることも大きなメリットだと思います。

実機BIOSが必要とされるPSエミュレータは実機を用意することが難しいため、XebraのようにBIOS機能を実装してくれるのはとても助かりますね。もちろん別途用意することで互換性は向上します。

また、CD Manipulatorなどの吸い出しツールでROMイメージをパソコンに保存すると高速な読み込み速度が実現して快適に遊ぶこともできます。エミュレータ作者も吸い出すことを推奨しています。

実行モードの調整で互換性アップ

専門知識は不要ですがPSエミュレータ独自機能の唯一の設定は実行モードの調整でしょうか。「Run」→「Run」の設定項目にMode1からMode5まで用意してあります。

Mode1は公式推奨の設定で処理をいろいろ省くため動作が軽くなりますが、一部のゲームでキャッシュが正常に働きません。

Mode5は全てのコードを監視および処理するためエミュレーション精度が高くなりますが著しく重くなります。

PCSXR-PGXP 特有の歪みに対応

PCSXR-PGXP トゥームレイダー修正
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows/Linux/Android
推奨CPU Celeron G5900以上 (3.4GHz 2コア4スレッド)
AMD Athlon 3000G以上 (3.3GHz 2コア4スレッド)
推奨GPU AMD内蔵GPUでサクサク動きます
Intel内蔵GPUでも問題ありません
メモリ 1GB以上
機能性 PGXP (PS特有の3D歪み修正)
ワイドスクリーン (描画領域が横に広がる)
BIOS 不要
BIOSを公式からダウンロードする裏技
日本語 非対応
プラグイン 必要
RetroArch 対応(?)
エミュ公式  PCSXR-PGXP公式サイト(NGemuフォーラムサイト)

PCSXR-PGXPは再現性が高いPSエミュレータとして有名なPCSXからさらに派生しました。初代PCSXは2003年に開発終了し、2代目PCSX Reloadedは2016年に開発終了しました。そしてこちらが3代目のPCSXR-PGXPです。

特徴としては過去のPSエミュレータでは実現できなかった高精度な3Dグラフィックを描画することが可能になりePSXeでも搭載していない実機特有の歪みが改善されています。これによりトゥームレイダーなどの座標計算がより正確になりました。

BIOS不要だけどプラグインは必要

PCSXシリーズは以前からBIOS不要で使い勝手のいいPSエミュレータですが各種プラグインが必要になります。DuckStationもしくはXEBRAはプラグインすら不要なので今となっては面倒に感じる部分があります。

ですがPSエミュレータは一般的にプラグインを使い分けることでソフトの起動率が向上するためメリットは大きいです。用途に合わせて自分に適したPSエミュレータを探すことが重要なんでしょうね。

ePSXe ユーザー数が最も多い定番エミュ

PSエミュレータ:ePSXe
ePSXe起動画面
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows/Linux/Mac/Android
推奨CPU Celeron G5900以上 (3.4GHz 2コア4スレッド)
AMD Athlon 3000G以上 (3.3GHz 2コア4スレッド)
推奨GPU AMD内蔵GPUでサクサク動きます
Intel内蔵GPUでも問題ありません
メモリ 512MB以上
機能性 ステートセーブ/チート
日本語 対応
BIOS 不要
※用意すると互換性UP
プラグイン 必要
RetroArch 非対応
エミュ公式  ePSXe公式サイト

CVGS事件によって意気消沈していたPSエミュレータ界隈ですが2001年に突如として現れ抜群の再現性によって多くの人が震えた伝説のePSXeです。

以前は実機BIOSが必要でしたが2015年のアップデートでHLE BIOSエミュレート機能が実装されました。別途用意しなくても遊ぶことが可能になりPSエミュレータ初心者でも使いやすくなります。ただし実機BIOSとステートセーブの互換性がないので注意してください。

PSエミュレータ界隈が大いに盛り上がった208年以前のような情熱は失っており年々とアップデート頻度が減少して2016年を最後に更新が止まっています。次のPSエミュレータ時代を作ってくれるような新たな開発者が現れましたので徐々に移り変わっていくのでしょうね。

プラグインを探し回った日々に終わりを告げる

PSエミュレータ全盛期から10年以上経過した今となってはePSXeの精度や互換性がそこまで高くないためゲームによって様々なバグが発生し、回避すべくプラグインを探してダウンロードしていたと思います。

さらに昔は実機BIOSも必要な仕様だったため初心者お断りの時代でしたが、2021年現在はBIOS不要/プラグイン不要/日本語OKで誰でもすぐに扱えるPSエミュレータが開発されています。

これから新たに始めたい人はDuckStationもしくはXEBRAをオススメします。

AdriPSX 実機要らずですぐ遊べる

PSエミュレータ:AdriPSX
PSエミュ:AdriPSXの起動画面
性能
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows2000/XP
機能 サウンド/ゲームパッド/セーブステート/プラグイン
エミュ公式 AdriPSXアイコン AdriPSX公式サイト
AdriPSX 1.05.zip

AdriPSXはHLE BIOS機能が搭載されており実機を用意せずとも遊べることが強みのPSエミュレータです。互換性はそれほど高くないためBIOSを吸い出せるならばそれが一番です。

プラグインも最初から同梱されているため難しい知識は一切必要ありませんし、PS Emu Pro互換プラグインで動作するのでネット上で探せばいくらでも見つかることもありがたいですね。

こちらのエミュレータはメモリーカードに対応していないことが惜しい点です。遊ぶ際にはステートセーブを活用してゲーム進行してください。2006年に開発終了しました。

SSSPSX メモリーカード交換機能搭載

PSエミュレータ:SSSPSX
PSエミュ:SSSPSXの起動画面
性能
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows2000/XP
機能 サウンド/ゲームパッド/セーブステート/プラグイン
エミュ公式 SSSPSXアイコン SSSPSX公式サイト
SSSPSX 0.034.zip

SSSPSXは互換性が高いPSエミュレータとして有名ですがBIOSやプラグインを必要とするため起動するまでのハードルがやや高いです。公式情報によるとP.E.Op.S Soft DriverEternal SPU Pluginのプラグインが推奨されています。

ePSXeより高性能だった

2006年当時はePSXeより機能面が充実しておりメモリーカード交換機能も搭載した唯一のPSエミュレータでした。また、SSSPSXはデュアルコアに対応しているため他と比べて処理が速く豪快に動くことも特徴です。

当時としてはePSXeと同じぐらい完成度が高かったため、あちら動かないゲームはSSSPSXで試すなど両方で交互に遊んでいた覚えがあります。ステートセーブには対応していますがやや不安定なところもあり、アルファ版のまま開発が終わってしまったことが残念です。

CVGS 伝説のエミュレータ2000年

PSエミュレータ:CVGS
PSエミュ:CVGSの起動画面
性能
コスト シェアウェア
体験版
対応OS Windows98/Me
※2000はパッチ必須
機能 サウンド
エミュ公式 CVGSアイコン CVGS 1.41体験版

2000年ごろPSエミュレータ界隈に激震が走りました。CVGSの登場により動作がとても軽く再現性が高いことから多くのユーザーが虜になった伝説のPSエミュレータです。

しかしながらソニーによって即座に買収されて開発が強制的に終了しました。(エミュレータそのものに違法性はなく力技で解決するほかなかった)

シェアウェアだけど購入不可

現在ではもちろん会社が潰れているため事実上更新することはできませんが、一応紹介するとBIOS機能をエミュレートしていますのでCD/DVDドライブにPSソフトを挿入するだけで遊ぶことができます。

現代のエミュレータのように設定するところなく、メモリーカードやコントローラーを調整すれば設定完了となります。またゲームパッドには対応していないのでJoyToKey等のツールを使う必要がありました。

フルスクリーンで動作するため遊ぶ前には他の作業や駐在しているツールを閉じてから起動することが好ましいです。とくにWindows98やMeでは色々起動させていると変にバグる事があるからです。

ちなみに2000やXP等のNT系では動作しませんので対応パッチを用意する必要があります。

bleem! ソニーの物量攻撃に敗れる

PSエミュレータ:bleem!
PSエミュ:bleem!の起動画面
性能
コスト シェアウェア
体験版
対応OS Windows98/Me
機能 サウンド
エミュ公式 bleem!アイコン bleem! 1.4体験版.zip

伝説のPSエミュレータ2つめはbleem!です。こちらもBIOS機能を搭載しており再現性もCVGSより高いことが特徴です。2000年ごろはCVGSかbleem!かと言われていた時代で当時はマニアがこぞって遊びにはまったものです。

CVGSと比較すると処理がやや重く感じますが性能と引き換えなので仕方のないことでしょう。デフォルト設定でも高画質で遊ぶことができるため手軽に扱うことができました。

動作するゲーム数は他より少なめですがこれでしか動かないゲームもあるため色んなPSエミュレータを使い分けていました。今となってはePSXeのような優れた無料エミュレータがありますのであえてbleem!を選んでも利点はないと思います。

ちなみにbleem!も違法性はまったくありませんが、結局のところソニー側の物量攻撃によって訴訟費用が莫大になり会社は倒産してしまいました。

PlayStation本体のスペックと成り立ち

PlayStation本体の画像

CPU MIPS R3000A 33.9MHz
GPU SONY 32bit GPU
メモリ 2MB+1MB

1994年12月03日に発売されたプレイステーション(PlayStation)はソニーが開発販売した家庭用ゲーム機です。今では世界で最も売れたゲーム機として有名ですが最初からうまくいったわけではありません。

当時はまだ一般的ではなかった3Dゲームの開発はサードパーティーにとって難易度が高く、培ってきた経験を生かせるスーパーファミコンは開発しやすいことも理由の一つでした。

王者任天堂の時代はしばらく続きますが品不足が続くスーパーファミコンのカセットは年々高くなり供給が追い付きません。対してプレステはCD-ROMは半額以下で大容量な上に生産力もあるため多くの需要が満たせるPS1へ自然と移行していきました。

ソニーがPS開発用プログラムを安く提供してサードパーティーを大事にしたことも大きかったのでしょうね。