ドリキャスのエミュレータ完成度は93%【PC版】

ドリームキャスト本体

BIOS不要プラグイン不要のドリームキャストエミュレータ「redream」が登場したことにより初心者でも気軽に楽しめるようになりました。

また、オープンソースでBIOS不要な「Flycast」はゲームソフト対応数が最も多く93%にも達しています。どちらも同じくドリームキャストのエミュレータとして人気を二分しています。

ドリキャスソフトの入手とエミュ機能解説

ドリームキャストの解析が開始されたのはPS2より遅く開発も消極的でした。ある程度動作するエミュレータが登場するまで10年以上の歳月を必要としたことから人気がないゲーム機だということを痛感します。

最初こそ解析や開発に時間がかかりましたが20年以上経過した今では大半の市販ゲームがクリアまで動くようになりました。どのエミュレータも似たり寄ったりですがフリーの中ではFlycastが最も有力でしょうか。

ドリキャス
エミュレータ
完成度 BIOS プラグイン 日本語 RetroArch
Flycastアイコン Flycast 不要 不要 O
redreamアイコン redream 不要 不要 X
DEmulアイコン DEmul 必要 必要 X X
nullDCアイコン nullDC 必要 必要 X x
ドリームキャストゲーム機アイコン DC Games エミュレータで遊ぶためのドリキャスソフトを入手

Flycast BIOS不要で9割再現可能な最強のエミュ

起動画面
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows/Linux/Mac/Android
推奨CPU Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
推奨GPU NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上
※APU内蔵のVega 11で基本サクサク
※Intel内蔵のUHD 630でも2DゲームならOK
機能性 ステートセーブ
日本語 非対応
BIOS 不要
プラグイン 不要
RetroArch 対応
エミュ公式  Flycast公式サイト

nullDCのソースを受け継ぎ開発されたドリキャスエミュレータで以前はReicastの名称で親しまれていました。様々なプラットフォームで動作が可能になっておりRetroArchにも対応したのがこちらの後継機Flycastです。

最初は動作させるため実機のBIOSが必要でしたが2018~2019年のアップデートでHLE BIOSが実装されて別途用意しなくても9割近く再現できるようになりました。

これはとても大きな変化で今後のオープンソース系エミュレータはすべてBIOS機能を搭載することでしょう。※DEmulとredreamは残念ながらクローズド

セーブデータ共有可

いくつかのエミュレータとセーブデータを共有できるためバグで進められない場面に遭遇した場合はredreamもしくはDEmulを試すとゲーム進行できる可能性があります。

redream無料版はグラフィック制限がかかっているためこちらの方が画質も良く再現性が高い印象を受けます。長時間動かしても安定しておりBIOS不要で遊べるFlycastは初心者にもオススメできます。

必要スペックとしてはPS2に比較的近い感覚でPCSX2がサクサク動くパソコンであれば問題ないでしょう。最近のCPUはローエンドでも4コア搭載しているためスペック不足に陥ることはあまりないと思われます。

2021年現在も活発的に開発されており最も注目されているドリキャスエミュでしょう。

redream BIOS不要だけどシェアウェア

公式スクリーンショット
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再現性
コスト フリーソフト(無料)(?)
※5ドル支払うと高画質にできます。
対応OS Windows/Linux/Mac
推奨CPU Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
推奨GPU NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上
※APU内蔵のVega 11で基本サクサク
※Intel内蔵のUHD 630でも2DゲームならOK
機能性 ステートセーブ/チート
日本語 非対応
BIOS 不要
プラグイン 不要
RetroArch 非対応
※一時期対応していましたが今は非対応です
エミュ公式  redream公式サイト

起動率と再現性が抜群に高いDEmulに対してこちらのredreamはBIOS不要で動作可能なドリキャスエミュレータとして有名です。もちろんBIOSを再現しているだけですので別途用意すると互換性は大きく向上します。

最近では珍しくなりつつある有料ソフトの仕組みになっており、一時期は最新版をダウンロードするためにお金が必要でしたが今は敷居を下げられて無料で遊べるようになりました。

プレミアム版との違いは高解像度に仕上げてあり綺麗な画質を楽しめることが主な特徴で動作率や互換性には違いがないため安心です。

セーブデータ共有可

いくつかのエミュレータとセーブデータを共有できるためバグで進められない場面に遭遇した場合はFlycastもしくはDEmulを試すとゲーム進行できる可能性があります。

公式の動作リストによるとゲーム開始してクリアまで確認できたソフトが86%という報告があり起動率はトップクラスの性能を持っています。おそらくセーブデータ共有を考慮していないため実際の互換性は90%を超えるでしょう。

DEmul 互換性は高いけどBIOSが必要

公式スクリーンショット
<qwidth="150″ height="150″ class="alignnone size-thumbnail wp-image-6494″ /></q width="150″ height="150″ class="alignnone size-thumbnail wp-image-6496″ />
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows
推奨CPU Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
推奨GPU NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上
※APU内蔵のVega 11で基本サクサク
※Intel内蔵のUHD 630でも2DゲームならOK
機能性 ステートセーブ/ネットプレイ
日本語 非対応
BIOS 必要
プラグイン 必要
RetroArch 非対応
エミュ公式  DEmul公式サイト

ドリームキャストのエミュレータは移り変わりが速くDEmulは第2~3世代になります。Chankastなど第1世代は少しの市販ソフトが動くようになった後すぐに開発終了しました。

こちらも特殊な構造を解析するために時間がかかり開発難航していましたが、時間をかけて一歩ずつ進み続けた結果今ではnullDCを越えたエミュレータへと成長しました。継続は力なり。

公式によると小さな描画バグを気にしなければ8~9割近くのゲームがクリアまで遊べると報告があります。※残念ながら公式のデータベースはエラーにより見ることができません。

セーブデータ共有可

いくつかのエミュレータとセーブデータを共有できるためバグで進められない場面に遭遇した場合はFlycastもしくはredreamを試すとゲーム進行できる可能性があります。

ドリキャスエミュレータの中で最も再現性が高いと噂されており機能も豊富にありますが実機からBIOSを吸い出す専門知識が必要なため慣れないうちはredreamもしくはFlycastをオススメします。

また、開発が2018年4月にストップしているため今後は抜かれていくかもしれません。

nullDC 旧伝説のドリキャスエミュ

公式スクリーンショット
再現性
コスト フリーソフト(無料)
対応OS Windows
推奨CPU Intel Core i3 10100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
AMD Ryzen 3 3100以上 (3.6GHz 4コア8スレッド)
推奨GPU NVIDIA GeForce GTX 750 Ti以上
※APU内蔵のVega 11で基本サクサク
※Intel内蔵のUHD 630でも2DゲームならOK
機能性
日本語 非対応
BIOS 必要
プラグイン 必要
RetroArch 非対応
エミュ公式  nullDC公式サイト
入手先2 公式ファイルが消えているため当サイトから再配布いたします。
nullDC 1.0.4 r150.zip

残念ながら2011年に開発中断されてしまいました。2014年以降は完成度の高いDEmulやredreamが出現してnullDCは役目を終えたようです。

nullDCの意志を受け継ぐFlycastも存在しており現在も活発的に開発されているため状況に合わせて使用するエミュレータを選択できるほど豊富な時代になりつつあります。

一時代を築き上げた伝説のエミュレータとして紹介させていただきます。


nullDCは当時もっとも期待されていたプラグイン方式のエミュレータです。実機のBIOSがないと動作しないため吸い出しの専門知識が必要になります。

以下、有志の方々によるnullDC動作リスト
DCエミュ動作確認リスト

ドリームキャスト本体のスペックと成り立ち

CPU Hitachi SH-4 RISC 200MHz
GPU VideoLogic PowerVR2 CLX2 (1.4G FLOPS/s)
メモリ SDRAM 16MB

1998年11月27日に発売されたドリームキャスト(Dreamcast)はセガが開発販売した家庭用ゲーム機です。湯川専務のCMを覚えている人は今でもいらっしゃると思います。セガの社運をかけて大々的に宣伝しましたが結果は大敗、3年経たずに幕を閉じました。

Dreamcastの名前通り夢を実現するような遊び方を構想しており当時としては珍しくネットプレイが可能な家庭用ゲーム機でした。今では当たり前なチャットでやりとりできることも新鮮でマニアな方々には受けたのです。

しかし当時はまだインターネットそのものが普及しておらず電話回線を利用するため通信費だけでも月数万円はかかってしまうのです。ドリームキャストは産まれる時代が早すぎたのでしょう。

ゲームソフトでは独自な規格を使用しておりゲーム機以外で互換性がないため、DVDプレイヤーとしても利用できるPS2が重宝されました。パソコンでもそうですが独自規格はだいたいうまく行かずに終わってしまうことが多いですね。